指摘した人もいた。福沢諭吉である。
最近の読売新聞は、有意義な、面白い記事が多い。称えたい。
福沢諭吉は述べる。
「本来政府の性は善ならずして、注意する可きは
ただその悪さ加減の如何に在る」
120年前の、これから民主主義が発展しようという時期に、
この言葉である。なんと素晴らしい透徹力であろうか!
この記事もそうだが、昨年の11月24日の夕刊の、
世界の大ピアニスト、「ブレンデル」の引退記事も
普通は聞けるわけもない真実に切り込んでいる。
日本での高松の宮記念世界文化賞、受賞のための来日で、
同時に引退の挨拶でもあるらしい。その記事の一部を抜粋すると
「『大きなホールで演奏しなければならない結果、
より大きな音を出せる代わり、ゴツゴツした金属的な響きの
ピアノが当たり前になった』
大音響でピアノを打ち鳴らせば、音楽が包容する繊細な
感情が吹き飛んでしまう。
一昔前の巨匠なら、『寄りつきもしなかった楽器』を
使わざるを得ない若手の先行きを案じる」
この、大音響を目指したピアノはどこのメーカーであるか、
賢明な読者はお分かりであろう。
ピアノに関するブランド志向の時代(特に日本市場)の
終焉を示唆している。
これらを読んだだけでも、「読売新聞」をとる意味がある。

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